座敷童子の見習いのざっちゃんは，妖怪学校の卒業試験として100件の家に幸福をもたらすという課題をこなしていました．最後の100件目に選んだのは，両親と離れて暮らしているお金持ちの一人娘，タカサキシオリのお屋敷．しかしこの屋敷には，100件の家を不幸にするという試験を締めくくろうとする疫病神が住み着いていたのです．彼女を幸せにするか不幸にするか，ざっちゃんと疫病神の勝負が始まります．この二人の対決に，ほかの妖怪たちは大盛り上がり．そこで妖怪たちは二人に七種目の勝負で決着を付けさせることとします．しかしこの勝負は妖怪たちによる賭博が目的で，大会を仕切るぬらりひょんが疫病神に賭けたためにざっちゃんはいきなり不利な立場に立たされることに．．．

　本作は萌え4コマ誌に掲載されていた作品なのですが，萌えを完全に無視したギャグ作品です．

　「雑誌のコンセプトである“萌え”は他の作家さんに任せて，自分の描きたいものを描く」というスタンスがハッキリ表れている作品だと感じました．この作品は貪欲に笑いを取りにいくタイプのギャグ作品で，爆笑ネタがてんこ盛りです．掲載誌がどうこうは関係なく，純粋にギャグ漫画としてレベルが高いと思います．さらに七番勝負ではギャグをメインにしながらも，しっかりバトルをしているのが高評価です．

　ちなみに，ざっちゃんは女の子．座敷童子と言えば普通女の子をイメージしますから当然といえば当然なのですが，ざっちゃんはあまり女の子に見えないんですよ．ざっちゃんの性別が女だと明言されたときは驚きました．

　単行本の表紙裏には，ウソの次回予告マンガが描かれています．これがかなり凝っていて，この部分を読むだけでワクワクします．むしろこっちの内容が読みたい・・・！

私が選ぶ

ザ・ベスト

 2巻110ページ左　「今日いちばんマズい」

本作には他作品のパロディネタが少なくないのですが，その中でもひときわ「マズい」ネタがこちら．「マジで終わるぞこのマンガ・・・」というセリフが印象に残っています．

この作品が

好きなら！

氷室の天地 Fate/school life／磨伸映一郎（ぱれっと）