作者:桜沢鈴
巻数:2巻(完結)
*「義母と娘のブルース」1巻
「義母と娘のブルース Final」1巻
出版社:ぶんか社
掲載誌:主任がゆく!スペシャル
発売日:2011/2/14~2012/6/14
内容 |
妻に先立たれ,自身も余命幾ばくの男は,幼い娘を託す女性を求めていました.天涯孤独の身で育ち,仕事一筋で生きてきた女は,娘という家族を求めていました.互いの利害が一致した二人は仮面夫婦となり,娘のみゆきと3人で新しい生活を始めました. みゆきの新しい母親となった亜希子は,バリバリのキャリアウーマンであったため子供との接し方がわかりません.みゆきに対しても初対面で名刺を渡したりと,ビジネスライクな振る舞いをしてみゆきに警戒されてしまいます.それでもみゆきと仲良くなろうと一生懸命な姿を見て,みゆきもだんだんと亜希子に心を開くようになります.しかしそんな矢先,とうとう父親の病状が悪化し,死へのカウントダウンが始まります. この物語は,みゆき小学生編,高校生編,母親編の3部構成となっています.ここで書いた内容は全て小学生編です.この後の展開はぜひ単行本でお確かめください. |
感想 |
私は本作を読んだ時,何度か途中で本を閉じ,愛について考えさせられました.夫婦の愛,母娘の愛.そういった愛情を知らずに育った亜希子が,夫やみゆきと過ごす中で愛を感じるようになります.それはちょっぴり切ないのですけれど,こういう愛の形もあるのだと思います.愛に正解はありません.しかし大事なことは,相手に気持ちが伝わることなのだと思います. ぶんか社というと,どうしてもみこすり半劇場のイメージが強く,実際成人向けの作品が多いです.しかし本作は家族愛と人生をテーマにした作品で,非常に”文化”的な意味で大人向けの作品です. |
私が選ぶ ザ・ベスト |
1巻94ページ左 本作で最も印象深い一本を選ぶなら,やはりこれです.絵の見せ方にはまだ改善の余地がある気もしますが,この表現は心に残りました. |
この作品が 好きなら! |
父とヒゲゴリラと私/小池定路(竹書房) |
小ネタ |
2018年に本作が連続ドラマとしてTV放送されることになりました.作品の終了から6年...何が起こるかわからないものですね. |
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