作者:竹田エリ
巻数:6巻(完結)
出版社:集英社
掲載誌:週間ヤングジャンプ
発売日:2004/9/17~2007/12/20
内容 |
小学生の女の子,メリーは羊のおじさんと暮らしています.友達の菅原くんは父親が魚で,マイキーは両親がライオン,月花はパンダと白熊のハーフ.この世界では動物の親から人間の子供が生まれ,人間の親から動物の子供が生まれるのです. メリーたちはとても愛らしく描かれいますし,動物たちがたくさん登場するので全年齢向けのように見えますが,本作のネタはかなり毒があります.周りの大人たちはダメな人ばかりで,マイキーの父親は不良警官,月花の父親は悪徳商法のペテン師,菅原父は一番のクセモノで変態.そんな大人たちと暮らす子供たちは,苦労が絶えません.また,主要キャラクターのほとんどが母親と別居しており,メリーに至っては両親と死別しているという複雑な家庭環境で暮らしています.とはいえ,本作は基本的に楽しいギャグ漫画です.メリーたちも楽しく毎日を過ごしている(はず)なので,細かいことは気にせずに笑いましょう. また,本作は4ページで1話となっています.1話あたりのページ数は少ないですがセリフが比較的多いため,ボリュームがあります. |
雑感 |
愛らしさと毒の二面性.それが本作一番の特徴でしょう.かわいいキャラクター達から飛び出すセリフのエグいこと.本作に登場するキャラの中では比較的まともなメリーですら,キツいセリフをサラリと言ってのけます.更にギャグのキレは抜群で,「これはヒドイ(笑)」と吹き出してしまうネタが何度も登場します.特にインパクトを感じるのが,菅原父(魚)の存在ですね.本作で登場するダメな大人たちの中でも,断トツにダメすぎるキャラです.卵のような丸いもの(ピンポン球でも)を見ると欲情するなど,色々な方向でアウト.ただ,菅原父は自分がダメなことを全く自覚しておらず,見方によっては純真な心を持っているので愛嬌のあるキャラだと思います. 本作はセリフが多いと前述しましたが,ただ文字数が多いのではなくセリフ回しが上手いのです.これは作者である竹田先生の極めて重要な「武器」だと言えるでしょう.セリフ一つでネタの面白さが全く違ってきますからね. |
私が選ぶ ザ・ベスト |
3巻82ページ左「夏 深き夜」 菅原父がメリーの家に泊まりに来る話.この話には秀逸なネタが多く,まさに「神回」です. |
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