作者:ナントカ
巻数:1巻(連載中)
出版社:芳文社
掲載誌:まんがタイムスペシャル
発売日:2014/4/7
内容 |
資産家で大金持ちのフワロさん.事業から引退し,新しい町で昔からの夢だった探偵家業を意気揚々と始めようとしたのですが,引っ越してきた先は犯罪のハの字もなさそうな平和な田舎町.殺人事件のような凶悪犯罪を解き明かしたかったフワロさんでしたが,こうなったら仕方ない.村人たちのちょっとしたトラブルに首を突っ込む...もとい,トラブルを解決していきます. 序盤の登場人物は,先述のフワロ(ヒツジ),秘書でフワロの甥のアーサー(オオカミ),メイドのレモン(ウシ)です.この作品の登場人物は動物がヒト化した姿をしています. この作品,探偵要素もありますがそれはあまりメインではなく,賑やかでたまに切ない人間模様がメインであるように思えます.アーサーをめぐる女たちのドラマや,詐欺師ラウールの登場が作品を盛り立てます. ちなみにフワロさん,自分で「名探偵」と言っちゃうあたりへっぽこ探偵と思われがちですが,実は結構有能なんですよ. |
雑感 |
古本屋で初めてこの作品を読んだとき,あまりの面白さに興奮しました.是非とも続きが読みたいと思ったのですが,この作品,掲載自体は続いているのに単行本は1巻しか発売されず,2巻以降が出る気配がまったくありませんでした.そこで,私はこの作品が載っているタイスペを購読するようになり,雑誌で読めなかった過去の連載分は国会図書館で読みました.そこまでさせるほど,この作品は面白いのです. 単行本に収録されていない辺りの話から面白さが加速するんですよ.特に着目すべきはラウールの存在.この人は最初はフワロさんの財産を狙った詐欺師として登場し,その時はフワロさんの策によって捕まりそうになるも間一髪で逃げ延び,その後姿を変えて,売れっ子小説家としてこの村に帰ってくるのです(詐欺師のときの姿が変装で,再登場時からは素顔).その後はレモンを狙ったり,小説の担当から逃げ回ったりと色々と物語に絡んできます.そして,フワロさんはラウールが詐欺師と同一人物であることに気付いていながら,知らないふりをして楽しんでいるようです. ストーリーもさることながら,ギャグの切れ味も素晴らしいです.時折見せるフワロさんの獣のようなゲス笑いなんて特に最高.この作品が続く限り,私はタイスペを買い続けます. |
小ネタ |
フワロさんの元ネタは名探偵ポアロ。アーサーはポアロの友人であるアーサー・ヘイスティングスに由来し、レモンはポアロの秘書と同一名です。 |
私が選ぶ ザ・ベスト |
1巻38ページ左「サンタの正体」 親を亡くしたアーサーのもとに,フワロさんがサンタクロースとなってやってくるという過去バナ.フワロさんの4コマ目のセリフが胸に沁みます. |
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