内容 |
一人暮らしのOL、面堂露はとにかくズボラな性格。家事はできる限り手を抜いて、少しでもダラダラしたい!そんな彼女ですから、当然料理にも手間をかけたくありません。そこで彼女が目をつけた最強の調理料、それが「めんつゆ」です。 『砂糖とみりんと醤油? それならめんつゆでいけるじゃん!』『料理が全部茶色?それがどうかした?』 本作では毎回めんつゆを使ったお手軽レシピが登場します。アレンジ次第でめんつゆの可能性は無限大です。 そして、本作にはもうひとりの超重要キャラクター、十越さんが登場します。彼女は面堂の同僚で、料理に妥協を許さない完璧超人です。面堂はズボラな調理をしているとき、「心の十越さん」が現れます。心の十越さんは面堂の料理に対して小言やアドバイスを口にしますが、あくまで面堂が生み出した架空の存在なので面堂の知識以上のアドバイスはできない、というのが面白いです。 その他にも、糖と油が大好物のメタボ社員や、少食ヤンデレ社員といった個性的なキャラクターが登場します。それぞれ食に対するスタンスが違うため、彼らの掛け合いも楽しめる作品です。 |
雑感 |
『えっ?めんつゆ料理だけで連載を?』 正直、この連載が始まったときはすぐにネタが尽きてしまうだろうと思っていました。それがまさか、5巻以上も続くヒット作になるとは!さすが瀬戸口先生、おみそれしました。 この作品が始まった頃、庶民的な料理をテーマにした漫画が数多く連載されていました。そういうのが流行りだったのですね。しかしこれらは似たりよったりの作品が多く、差別化を図ろうとして主人公たちの設定を風変わりにすると肝心の料理パートがおまけ程度になってしまうこともあり、難しいジャンルでもありました。 ですが、瀬戸口先生の作品は一味もふた味も違っていました。先生の作品の魅力は、キャラクターの人間味だと思うのです。ちょっと性格に難ありのキャラクターたちが織りなす掛け合いが、実に人間味に溢れていて面白い。実際に身近にいそうな、いないような?キャラクターの個性が絶妙なんですよね。十越さんなんて本当に絶妙なラインのキャラクターだと思います。やもすると完璧すぎて、読者に嫌な感じを与えそうなところを、一人暮らしをしたことがないという設定によって溜飲を下げさせています。 また、心の◯◯さんという存在により、一人の調理パートでも自然な会話を発生させているのがいいですね。この存在がなければ、一人で料理しながらずっと説明してる変な人になってしまいますからね。(料理しながらイマジナリーフレンドと会話するのも十分変な人ですが) 本作に出てくるレシピ、私もいくつか試してみました。おかげでめんつゆの万能さに気が付きましたよ! |
私が選ぶ ザ・ベスト |
3巻37ページ左 十越さん弟(シスコン)が好きなんですよ。 |
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